愛は惜しみなく与う③
疑惑と確信
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苦しい
目の前が赤く染まる

そのまま、なんの光も差さず

暗い暗い部屋に閉じ込められる



「逃さないから」



そう囁く声が脳内に響く

だれか


誰でもいいから



助けて


息ができなくなり、涙が溢れる




もうダメだと俯く


昔はここで、暗い闇に落ちた



けど最近は
俯くと



優しいく強い声がする




「大丈夫。あたしがいるからには、響に指一本触れさせへん」



悪夢だったはずで……
何度も何度も苦しまされた夢


けど


最近は夢の中でも杏が助けてくれる



「もう大丈夫」



杏の言葉を聞いて、俺はいつもその夢から解放される。よかった

何度も同じ夢を見て、そして助けられて目覚める



今日もまた同じ夢をみた



「最近はあんまり見なかったのに」


布団から起き上がり冷蔵庫へ向かう。
はぁ…最近あまり見なかったのに、なんでこんな夢をみたんだろう。

何か、嫌なことがあったっけ?


ペットボトルに入った水を飲む
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