この恋に名前をつけるなら、



学校が終わって
俺はマリアがいない通学路を
1人で歩きながら



ケータイを手に取り
ある人物に連絡を取った


「あー、もしもし、カズ?」

「どうしたシンノスケ」

「あのさ、マリアがタカの家に行ったんだけど
心配だからお前も行ってやってくれ。」

「えー、やだよ。タカ怖いし。
お前が行けよ。その方がマリアが喜ぶよ。」

「俺じゃダメなんだよ。
友達のお前が行ってやってくれ。」

「...はぁー、貸しだからね」

「ありがとう。」





はぁ、、。

俺ってつくづく最低な男だな。


マリアを抱き寄せることも手放すこともしない




あいつには俺の隣で
ただ笑っていてくれればいいんだ。




それだけでいいんだ。



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