卒業まで100日、…君を好きになった。

いぶかしげな顔をするお父さん。

わたしは本気で、お父さんに腹が立った。



「追い詰めたのはお父さんだよ」

「……俺が? 俺がなにをした?」

「お父さんは、あれはだめだ、これをしろって。いつも自分の意見を押しつけるだけだよね」



わたしにもそうだった。

小さい頃からわたしたち姉弟は、お父さんに逆らえずいつも従ってきた気がする。



「説明もしないし、こっちの話もまるで聞いてくれない」

「聞く必要がないからだ。おまえたちのことはよくわかってる。おまえたちが間ちがえやすいのもな。だから親というものが必要なんだ」

「押しつけるだけなら親じゃなくてもできるよ」



言った。

わたしはいま、はじめて、本当の意味でお父さんに逆らった。
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