転生王女のまったりのんびり!?異世界レシピ~婚約式はロマンスの始まりですか!?~
 なおも目をこすりながら、ヴィオラは弱々しく抵抗する。今日進めると自分が決めたところまで、ノルマが達成できていないのだ。眠気になんて負けている場合ではない。

「心配でしたら、明日の朝起きてから頑張ればよろしいのですよ。朝の方が、頭が働くというではありませんか」
「うん、そう……そう、ね……」

 実を言うと、少し前から限界を感じていた。
 こくりこくりと首が揺れていたから、ニイファが声をかけてくれなかったら、そのまま机で寝てしまっていたかもしれない。

「ありがとう、ニイファ」
「いえ、ゆっくりお休みくださいませ」
「ごめんなさい。私が起きていたら、ニイファも眠れなかったわよね」

 そこは、ヴィオラとしても反省しなければならないところだ。主であるヴィオラより先に、侍女のニイファが休むわけにはいかない。

「私は徹夜でも大丈夫ですが、ヴィオラ様はいけません。これから身体が大きくなる大事な時期ですもの。ゆっくりお休みにならないと」
「……大きくなると思う?」

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