A Z T E C | 年上ドクターの甘い診察


「何回でも捕まえるよ。救えるなら」


運転しながら振り向かずに
そう言った広瀬先生。


次の瞬間、ミラー越しに目があった。


杏は自分の胸がひときわドキッとして、
カラダが熱くなっているのを感じた。


「ハハ、それに杏もネコみたいだからな」


白石先生のその言葉に、
梨香も夏帆も笑いながらうなずいてる。



「ネコじゃないもん…」


杏はそう呟いて
窓の外をしばらく眺めていたが、


この胸のドキドキは
一向に消えそうになかった。

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