一途な彼は真面目で純粋で歳下で。《完結》
彼は少しムッとした表情を浮かべ、視線を外されてしまった。
怒らせてしまったかもと思ったが、よく見ると耳が真っ赤でそれがなんだか可愛い。
そんな姿を見て昨日の野獣のような彼とのギャップに胸が甘く締め付けられる。
そのまま彼を見つめていると、視線を外していた彼と目が合う。
この今の気持ちを伝えたくて微笑み掛けた。
「うん、、私もこんな事初めてで身体が動かせない事に戸惑いはあるんだけど、、でもそれが凄く幸せだなって。」
『謝りはしませんけど、、まだ抱きしめていてもいいですか?俺も今とても幸せなので。』
「、、うん。」
一度離れ掛けていた彼の温もりに再度包まれると彼の少し早い心地の良い心音が耳に響いて思わず呟く。
「暁人くん、、大好き。」
『そうやってまた無自覚にっ、、!今日はもう一日中離してあげられそうにありません。それでも、、、、いいですか?』
情熱的に見つめられて小さく頷くと、泣きそうな表情を浮かべて呟いた。
『紗江さんが好き過ぎてどうにかなりそうです。もう、、紗江さん無しでは生きていけないのかもしれません。』
「私の方がそうだよ、、、?だから絶対に離さないで?」