2度目の初恋
体操のインターハイ。


4日間かけて行われる。


俺は団体と個人どっちも出るため、かなりハードな4日間となる。


家族も来てくれるらしいから頑張らないと。


美羽は愛知県で頑張ってる。


最初は団体。


俺はゆかと吊り輪と鉄棒。


記憶は失っても、技は体が覚えてくれてて、なまった体を取り戻して練習を頑張った。

2年生で団体出るのは俺だけだからあまり緊張しない俺も緊張した。


吊り輪は落ちてしまったけど、ゆかと鉄棒は自己ベスト更新だった。


団体はベスト4。個人ではベスト8。


まぁまぁの結果だろう。


でも家族は喜んでくれて、家で祝賀会みたいなことをしてくれた。


俺が好きなローストビーフやお寿司など、1人では食べないから本当においしかった。


ご飯を食べ終わった後、玲央と泰成と3人でいろんな話をした。


美羽の話も当然した。


もちろん、欠けている記憶の中に美羽がいること。


それを美羽は知らないこと。


東京でも美羽には内緒で病院に通っていること。


俺はどうすればいいかわからないと素直に相談した。


玲央や泰成は、美羽がいつか知ることになるから言ったほうがいいと言った。


でも俺は、記憶を取り戻すことを諦めたくないと言った。


そしたら

「公平、ほんと変わったな。1人の女の子のことをここまで考えるなんて。」


笑いながら2人は言った。


記憶喪失になると、人格まで変わるのか。


記憶喪失は怖いと思った。


東京に帰ったら美羽がいた。


バレーボールはインターハイ優勝した。


美羽はめっちゃ喜んでた。


俺もすごく嬉しくて、2人でケーキを買って食べた。


美羽が


「公平くんの技見たかったな~」


と言うから、母が撮った個人の技を見せた。


美羽は「ふふっ」とめっちゃにやけながら見ている。


思わず俺は、


「どうした、めっちゃにやけてるぞ」


「かっこいいよ、公平くん」


「可愛すぎるぞ、美羽」


俺は美羽に深いキスをした。


美羽もそれに応えてくれた。


「美羽、服脱がせてもいいか?」


「恥ずかしいよ、、まだ付き合ったばっかだし、、、」


「そうだな、でも、理性がいつまで我慢できるか分かんないからな?もし我慢できなくなったら、美羽を襲うから」


「分かった。」


ソファーで横になっている美羽を起こした。


そしたら、美羽の携帯が鳴った。


「あ、玲那か」


「もしもし」


「え!?明後日!?」


なんの話をしてるんだ。


「ちょっと待って、玲那!」


「玲那がどうした?」


「それが、明後日、玲那と颯汰と公平とわたしとで横浜に旅行行こうって。」


「いきなりだなぁ、楽しそうだけどどうして?」


「前、玲那と話してたの、いつかダブルデートしようって。」


「あーそういうことか、俺らどこに行くとか予定なかったしな、行こうか?」


「公平くんがいいなら、行こうかな。」


ってことで決まりました。ダブルデート。


なにかが起きるのかも知れない…なんでそう思ったのかはわたしにもわからない。
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