2度目の初恋
4月中旬頃、HR(ホームルーム)の時間に


教科係と委員会を決めることになった。


みんながやりたい係とか手を挙げていくが


わたしは特にないため手を挙げなかった。


そしたら、相沢先生が


「じゃー、学習委員会は美羽と公平な。」


え?


わたしと公平くんは同時に相沢先生を見る。



2人の視線を感じたのか


「2人は頭いいからな、適任だ。よろしくな。」



とだけ言われ、あっという間に教科係と委員会決めが終わった。



「明日の放課後、委員会があるから委員会担当の人は行くように。」



いやいやいや



別に委員会をしてもいい。めんどくさいとは思わない。



でも、なんで公平くんと?



なんで?



いや、でも、別に公平くんのことが嫌いなわけではない。




初恋の人だ。嫌いなわけがない。



だから別に避ける必要ない気がする…


それに、まだバレていないけど、わたしが小学校一緒だったことがバレてもなにも恥ずかしいことなんてない。



ちょっと、姫野 美羽。



公平くんのこと考えすぎだ。



初恋の人に変わりはないけど、同級生でもあるんだから



普通に接すればいいんだ。



こういう時こそ深呼吸~



「すぅ~はぁ~、すぅ~はぁ~、すぅ~はぁ~。」



深呼吸すると落ち着くなぁ。




「HR終わったら数学するぞ~。」



深呼吸したらよほど落ち着いたのか数学もできそうな気持ちになってきた。



この気持ちのままシャーペンを持ち続けた。
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