危険なキミの溺愛
「本当に?」



真剣な顔で問い詰められると、ひかりちゃんにウソをつくのが心苦しくなってきた。



「う…ん」



だけど、湊とも約束したし…本当のことは言えない…。



「そっかぁ。前から中川くんが苦手って言ってたし。何か言われたのかな…って」



ひかりちゃん、ありがとう!



そして心配をかけてごめんね。



いつか、本当のことを話すから…今は許して。


「大丈夫、何もないよ」



「そっかぁ、それならよかった」



こんな会話をしている間も、湊は私の方を気にしながら席に着いた。



私たちの席はそんなに近くないから、視線を飛ばされると余計に目立つ…。



湊が遅刻しても、先生は目もくれない。










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