危険なキミの溺愛
「足、治ってる。よかった」



あ…あれっ?



本当だ。



湊に指摘されるまで気が付かなかった。



私、普通に歩いてる。



「仮病じゃないよ!?」



必死になる私に、湊はからかうでもなく軽く頷く。



「そんなことで嘘つかないだろ。治って良かった」



信じてくれた…あ…なんか、すごく嬉しい。



「今日は…ありがとう」



「俺の方こそ。花のお陰なのか、もう太田から連絡ない」



そう言って、湊はスマホの画面を確認する。



「そうなの?」



「いつもなら、今日電話で話せるかとか、学校外で次はいつ会えるかって聞かれてさ。やっと解放された」



そうだったんだ…。



「太田さんって結構束縛激しいんだね」



「そーいうの面倒くさい。花は?好きなやつとは毎日話したい?」



ドキッ。



好きな人…。



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