危険なキミの溺愛
俺のだって、
ガチャッ。


家に戻り鍵を開けようとしたら…。


あれっ、鍵が開いてる!?


最後に家を出たのは私だよね。


鍵をかけ忘れた!?


…ううん、ちゃんと閉めたはず。



湊が帰ってるのかな?


きっと、あのまま早退したんだね。


本当に適当!


「鍵が開いてますよー。不用心ですよぉ。元カノが突撃してきたらどうするの?」



からかうつもりで喋りながら家に入るけれど、返事がない。



床に湊の靴が脱ぎ捨ててあった。



えっ!



左右別々の方向に散らかってるよ?



いくらなんでも慌て過ぎ…。



リビングにも湊はいない。


自分の部屋にいる?


私の声、聞こえないのかな。



「ただいま!」


今度はもう少し声のボリュームを上げた。


しーん…。


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