【女の事件】いらくさの家
第9話
それから2ヶ月後のことであった。

多香子と離婚したダンナは『心を入れ換えてやり直します。』と多香子の両親にヤクソクをして、新しいお嫁さんと再婚をして章介と仲良く暮らして行きたいと言うていた。

しかし、多香子の両親は『おきらくな表情でヤクソクしますと言っているので誠意が伝わらない…』と想っている。

それでも、多香子と離婚したダンナが本気になって生きて行く気持ちになっていると言うのであれば信じてやろうと言うことで、章介を相模原の家へ帰しました。

ヨウスケについては、多香子から受けた傷が原因で心を閉ざしていたので長期間に渡るケアが必要なので、無期限入院となった。

多香子は、章介とヨウスケに強烈なギャクタイを加えたことが原因で、裁判所から章介とヨウスケに永久に接近禁止を命ぜられた上にケーサツからも厳しく怒鳴られたので、重度のノイローゼになっていた。

多香子の父親は、職場でハラスメントを繰り返したあげくに支店閉鎖に追い込ませたので本社から永久出社停止処分を喰らっていた。

多香子の父親は、永久出社停止処分を喰らったことを機に、長い間勤めていた会社をやめて、時間通りに帰ることができる職場に転職することにした。

多香子の父親は、長い間勤めていた職場をやめて、鶴見にある自動車メーカーの純正部品工場の運送のお仕事に転職をした。

朝決められた時間に工場の送迎バスに乗って、職場へ出勤して、決められた時間内に与えられたお仕事だけをして、給与引きのヤクソクで注文したお弁当を食べて栄養を摂って、仕事が終わったら工場の送迎バスに乗ってまっすぐに家へ帰る…

パターン化された暮らしに変えた多香子の父親は、この2ヶ月で考え方が変わったので、もう一度がんばって生きて行こうと決心した。

時は7月18日のことであった。

場所は、鎌倉七里ヶ浜にある鎌倉プリンスホテルにて…

この日は、母親の知人夫婦の娘さんの結婚披露宴があったので家族みんなで結婚披露宴に出席をしていた。

時は、結婚披露宴で乾杯の音頭が終わったあと、みんなでランチをとっていた時であった。

家族4人がランチを摂っていた時に、多香子が起こした深刻な育児問題と多香子の父親のハラスメント問題の解決と多香子の父親の再就職のお世話をした永富さん(73歳・本職は金物屋さん)が4人がいる席にやって来た。

「おや、小松崎さんでおましたか。」
「あら、永富さん。この度は多香子が起こした深刻な育児の問題と主人が起こしたハラスメント問題を解決して下さったことと主人の再就職のお世話をありがとうございました…おかげさまで、家族4人がまた仲良く暮らして行くことができます。」
「いえいえこちらこそ…章介ちゃんとヨウスケちゃんが1日でも早く元気になればええと思いますが…問題は、多香子さんと別居しはっていたおきらくなダンナが気合いを入れているかどうかですわ…」
「そのようですねぇ…」
「ああ…湿っぽい話はやめにして、楽しい話をしまひょや。」

永富さんは、多香子の家族4人と楽しくお話をしていた。

この時に、永富さんは美香子にお見合いの話を入れた。

永富さんは、多香子が起こした深刻な育児問題と父親が起こしたハラスメントの問題を解決したことと父親の再就職のお世話をしたので、多香子の家族4人に、花嫁さんの幼なじみの男性のケンスケさん(33歳)を美香子と結婚させて家にムコヨウシにしてみてはどうかと提案した。

永富さんは、多香子の両親に『結婚披露宴が終わった後にお見合いをしましょう。』と伝えてた。

結婚披露宴が終わってから二時間後のことであった。

ところ変わって、ホテルのエントランスにあるカフェテリアにて…

カフェテリアには、多香子の家族4人と美香子のお見合い相手のケンスケさんと永富さんがいた。

みんなでお茶をのみながらお話をしようと想っていたが、多香子の父親がケンスケに対してトートツに給与明細を見せてくれと強要したので、早くも険悪な空気が漂っていた。

端で聞いていた永富さんは、あわてた表情で多香子の父親をたしなめていた。

「小松崎さん!!」
「何なのだ一体!!」
「小松崎さん!!あきまへんがな!!どないして初対面の人にそなな無理強いをしてはるのですか!!」
「無理強いしているんじゃないのだよ!!娘の父親としての義務なんだ!!」
「あんたね!!そななことばかりを繰り返していたから美香子さんのお見合いが壊れてしまったと言うことにゼンゼン気がついてはらないみたいですね!!」
「何や!!文句あるのか!!」
「あなたやめて!!」

多香子の父親がお見合い相手の男性に再びケチをつけに行ったことが原因で、美香子のお見合いは壊れてしまった。

困り果ててしまった永富さんは、ケンスケさんをやめて、別の男性に変えることにした。

永富さんは、ケンスケさんのいとこの銀行員で、月給41万円のコウスケさん(42歳)に変えて、多香子の父親の怒りを鎮めることにした。

7月25日に、美香子とコウスケは婚姻届けを区役所に出して結婚をした。

コウスケは、小松崎の家にムコヨウシとして結婚生活を始めた。

コウスケが挙式披露宴は挙げないというていたので、両親はコウスケの気持ちが安定するまでの間は挙式披露宴を挙げないことにした。

そして家族は、美香子の結婚を機にもう一度0から再出発をして仲良く暮らして行くことになりました。

めでたしめでたし…

…と終わりたいところでだけど、この時から新たな悲劇の幕が上がっていた…
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