桜の咲く頃……… 君を想う
「仕方ないよ。」

夏苗ちゃんからの援護射撃は……………

「私も、誠ちゃんが好きだと…………ずっと言えなくて。
十数年片思いしていたもん。
振り向いてくれないどころか、二度と隣にいられないような気がして………
怖くなったんだよね。
先生も、今なら私達の親友として会えるけど。
上手くいかなかったら、こんな集まりにも参加しにくいって
考えちゃいますよね。
みんなが、春人さんや玲奈みたいだと良いけど…………。
私や先生みたいな人の方がいっぱいなんだけどね。」

夏苗ちゃんは春人と出会う前、隣の家の幼馴染みに10年以上片思いしていた。

手酷いフラれかたをした時、助けて支えたのが……春人だった。

春人は、年の差も教師と生徒という禁断も気にせず

真っ正面から向き合って、夏苗ちゃんを自分のものにした。

ホントにスゴいけど………

俺には無理なんだよなぁ。

「でもね。
今なら分かるの!
無理だと言ってたら、何も始まらないし…………後悔するって。
誠ちゃんに、何も伝えず一方的に終わりがきたとき………
悲しみよりも、何もせずに終わってしまった自分が悔しかったから。
先生、桜程良い子はいないよ!
小さい時から一緒にいる、私と玲奈が保障する!
ちょっと抜けてて、のんびりを通り越してイライラすることもあるけど。
誰よりも優しくて、自分よりも相手を大切にする子だよ。
それに何より!!
純粋で穢れを知らないの。
自分の気持ちに、一途に…………ずっと…………思い続けてるんだよ。」
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