笑顔の行方
事の発端は、寧々の保護者。

家庭環境に問題のあった寧々を、3歳から預かり。

小学生の時に、養子縁組した洋介の母親。

おばさんを初め、俺に洋介・兄貴に彩ちゃんに咲と…………

沢山の大人達の愛情を受けて、スクスクと育った寧々。

高校入学少し前の春休み。

寧々が本気の恋をしていると俺に伝え。

紆余曲折あって

年の差約二周りのカップルが誕生した。

20歳下。

ほぼ、犯罪の域の年の差だ。

俺にももちろん、その自覚がある!

おまけに相手は…………高校生だ。

未成年なんだ。

もちろん、清い交際を心掛けている。

つき合う前は、姪のような………妹のような存在だったから

泊まりでデートにも行っていたが。

今は、デートの時間すら遅くならないように気を使っている。

まして…………

手を出そうものなら、大変なことになるから。

キスすらしていない。

建前上は…………

結婚するまで、大切にしたい!と言っているが…………。

本音を言えば。

もしも二人が別れることになったとして…………

新しい彼氏に、うしろ指を指される汚名を残したくないんだ。

今は、俺のことが大好きだという寧々だが………。

20歳離れていたら

そのうち『おじさんは、嫌だ!』と思う可能性が高いから………。

その時は胸を張って堂々と、新しい彼氏の元へ行かせてやりたいんだ。
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