梅咲君にはツノがある ~私、節王様と結婚します!~
「婚姻や王位継承の時期は、どうしても気が乱れがちでね。節王が人間界に妻と残るのは、それを整えるためでもあるんだ」

「そうなんだ」

「こうしている間にも、影響は小松さんの存在が精霊界に認知された時から少しずつ出始めているんだよ。だからなるべく早く、儀式をしたい」

 私が認知されてから、四か月くらい。

 だからあの日も矢継ぎ早に「両親に挨拶したい」が出てきたというわけか。

 梅咲君が急ぐ理由がよーく理解できた。

「わかったよ、梅咲君。ふつつかものですが、どうぞよろしくお願いします!」
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