梅咲君にはツノがある ~私、節王様と結婚します!~
 私の考えていることなど知りもしないであろう梅咲君が、にこやかに二人を見送る。

 こういうの、普通のカレカノならどっちから言うんだろう……男子から言って欲しいと思うのはワガママなのかな。

「僕たちも帰ろうか、小松さん」

「あ、うん」


「小松さん、だって」

「あの二人、いつも一緒だけど本当に付き合ってるように見えないよね」

「案外、A組から落第出さないように、とかって、学校から言われてるだけとかだったりね」

「だったらウケる。小松さんカワイソウ~」

 ヒソヒソと囁く声。
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