モデル彼氏とお姫サマ☆






と、同時に。


一年もバレなかった事の方が奇跡だったなと笑った。



「よーし…こうなったらあたし達の、初スキャンダル祝いでもしよーよ☆」


「…脳天気な奴。でもまぁ、そうだな。」



李斗の腕を引っ張って歩きだす。


あたし達の顔には笑顔が浮かんだ。


きっとあの日。


李斗がいてくれたから、あたしはこうして歩いていれる。


辛い事も乗り越えられる。


だから、あの日立ち止まっていた自分に言ってあげたい。


きっとその先には、楽しい毎日が待ってるから…


もっと素直になっていいんだよって。


人は一人じゃ生きれない。


そんなの綺麗ごとだと思っていた。


だけど……


今はまんざらでもないなって、そう思うんだ。


李斗がいてのあたしだから。


きっと李斗なしじゃ、いられないよ。



「李斗、お姫様抱っこして?」


「はいはい、お姫サマ☆」



もう、強がってばかりのあたしじゃないよ?


だって、素直になりたいもん。


李斗の心、離れなくなるくらい、あたしの事好きにさせちゃうから。


覚悟しててね?




だってあたしは…


李斗だけのお姫サマだもん!




――――――END――――――





< 582 / 583 >

この作品をシェア

pagetop