モデル彼氏とお姫サマ☆
主人公って…。
「あ、もちろん名前は違うし…実話に基づいたフィクションみたいな?」
由香はあたしの顔を覗きながら付け足した。
もちろん、撮影に着いてくるのは構わない。
漫画の主人公にされるのも構わない。
だけど、由香の話すスピードにあたしの頭が着いて行けそうになかった。
「おーい?アリス〜?」
目の前で手を振る由香。
だけどあたしは、しばらくの間由香に返事ができないでいた。