冷酷王子は子リス姫を愛でる
魔王降臨
【キャサリン】



料理長やシェフ達は、少しの間休憩時間。



その開いている時間に厨房を借りて作る。



うーん、ひき肉が欲しいところだ。



休憩時間にもかかわらず、『何を作るんだ』という眼差しで料理長やシェフに見つめられている。



「この中で、風魔法をある程度使える方はいらっしゃいます?」

「はい‼︎」

「これをできるだけ細かく、ミンチにしてください」

「わかりました‼︎」



包丁より、魔法の方が早いわ。



パスタを茹でて、ご飯はチキンライスを卵で包む。



スープには大きくて甘いコーンを使い、ミンチで作ったハンバーグ。



「なにこれ、可愛いじゃない‼︎」

「お子様ランチ、完成です」



暇だという理由でついて来たデイジー様も食べたいとのことで、もうひとつ作った。



『ルイ様のために』と、料理長が小さな旗に絵を描いてくれて。



少しは元気になってくれるかしら。



「兄上が様子見てこいってーって‼︎なにこれ、俺も食いたいっ‼︎」

「リオ王子殿下っ‼︎」



やってきた王子に、全員が頭を下げた。



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