冷酷王子は子リス姫を愛でる
悩んで悩んで、短い文章が出来上がった。



手紙とお茶、猫の置き物をアレンに託す。



書類を片付けてるが、気が気じゃない。



熱はあるのだろうか。



苦しくはないか?



心細いだろう…。



これでは仕事にならない。



ダメだ、今だけは集中しよう。



アレンが戻るまで、ひたすら仕事に没頭する。



宰相に書類を持って行って、建設中の兵士の訓練場を見学。



その後、魔力を使いたくて厨房に足を運んだ。



「火力はいらぬか?」

「殿下っ‼︎なにかございましたか⁉︎」

「このコンロの火は、魔力石だろう?溜めさせてくれ」

「殿下のお手を煩わせるわけにはっ‼︎」

「やってみたいのだ」



魔力を溜めて生活に使う『魔力石』は魔力を留めて使うもの。



たくさんある魔力石に、魔力をたっぷり移した。



「この様子だと、数ヶ月は持つかと…」



一時凌ぎにはなったようで、軽くなった体と一緒に部屋に戻った。



俺のリスは大丈夫だったのだろうか…。



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