会長様の秘蜜な溺愛
「ふぅ」
「今のお客さんね、常連なんだけど、菜穂のこと手際が良くて可愛いって言ってたよ」
「ほんと!?嬉しいっ!」
「ふふっ。だから私、自慢の姪なんですって言っちゃった」
胸を撫で下ろすように一息つくと、後ろから聞こえた優しい声に笑みがこぼれた。
結花(ゆか)ちゃん。とても綺麗で優しい、わたしの自慢の叔母である。
わたしは今、その結花ちゃんが営んでいるカフェでアルバイトをしている。
「本当にありがとね菜穂、急な話だったのに」
「ううん!今日で終わりなのが寂しいくらい、すっごく楽しいよ!」
アルバイトといっても3日間だけ。超短期アルバイトだ。
本来の従業員の方が用事と風邪で来られなくなってしまい
これではお店がまわせない、と困っていた結花ちゃんから話を聞いて
わたしが今回アルバイトをさせてもらうことになったのだった。
「ふふっ。本当に可愛いんだから。今レモンティー淹れるね」
「ありがとう!」