会長様の秘蜜な溺愛
▼ヒミツな決意
「…ん…」
「菜穂!目が覚めたの」
視界に映った白い天井と
包容に満ちた声色で微笑むお母さんの姿。
…自分が眠っていたのだと、理解する。
「お、かあさ…ん?……あれ、」
「今は夜の8時。ここ病院」
「えっ!?…っ痛…」
「安静にね」
特有の薬品な臭いと
左腕に繋がれた点滴
そして鈍く痛む身体中に対し、眉間に皺が寄る。
…わたしは確か、神谷くんと社会科資料室に向かう途中で…。
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