23時41分6秒
「…阿部さん?」
高岡さんが少し戸惑った表情で
私を見つめていた。
「…あっ、ごめんなさい。
ちょっと考え事をしていて」
慌てて目を逸らし答えた。
「そんなに見つめられたら
顔に穴が空いてしまうよ」
笑いながら紅茶の入った
ティーカップを私の目の前に置いた。
恥ずかしい気持ちをごまかすように
少し俯いて紅茶を一口飲む私に
「最近、考え事をしていることが
多いけれど…悩み事でもあるのかな?」
少し躊躇いを感じさせる声色で
高岡さんは聞いてきた。