蒼くて、紅い… 甘くて、苦い…

➖瞬➖


♪〜
枕元のLINEの受信音でオレは目が覚めた

〔おはよー起きたら風呂行こう〕

亮だった



障子から外の明かりが薄っすら入ってきてた


もぉ朝…


オレの布団の中に紅がいた


紅の浴衣が開けてて
胸元が見えた



…ヤバイ



オレが起きたのに気付いたのか


「…瞬」

紅の声がした



ドキッとした



「ん?」



「瞬…幸せだったよ‥私…
瞬とずっと一緒にいれて…」


紅は、オレの胸元で
まだ少し眠そうに言った



「うん」


オレは、紅の髪をなでた



紅はオレの身体を
細い腕で抱きしめてきた



ーーーーー


オレは我慢できなくて
キスをした



紅が、すごく綺麗で…
だらしなく開けた浴衣が、色っぽくて…

もぉ、自分を止めれなかった



オレは、紅の胸元にキスをした



「…嫌じゃない?」



「うん…」

紅のかわいい声が聞こえた



オレは、そっと紅の浴衣に手をかけた

紅の白い肌が見えた



鼓動がどんどん早くなった


紅の肌が少し紅潮したのがわかった



「紅…」


ーーー








LINEの受信音が続けて鳴った


亮だな…


トップ画面のメッセージが見えた



〔既読ついてるんだから起きてるんだろ〕

〔そっち行っていい?〕

〔なんか、邪魔だった?〕



「ごめん…紅
亮、来るって…」



「…うん」



紅は起きあがって浴衣を直した


その姿がかわいくて
オレは
もう一度、キスをした



ーーーーー



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