蒼くて、紅い… 甘くて、苦い…
➖瞬➖
「おはよー」
亮が部屋に来た
「早すぎない?」
オレは何もなかったように振る舞った
紅は、まだ恥ずかしそうにしてた
亮に見えないように
オレは、なんとなく部屋の障子を閉めた
亮に、あんな紅を見せたくなかった
「紅ちゃーん、オレたち風呂行ってくるけど
茜、隣にいるから〜」
亮が障子の向こうの紅に言った
「…うん」
紅の返事が聞こえた
「あれから、なんかあった?」
風呂に入りながら亮が聞いてきた
「いや、別に…」
オマエのせいでなくなった
でも、亮が来てなかったら…
オレたち…してたかな…
してたな…
亮がニヤニヤして
オレを見てきた
「なに?何もないって…」
「瞬、なんかついてる」
亮がオレの胸元を指差した
?
…キスマーク?
紅?
でも、いつの間に?
「昨日風呂入った時なかった」
亮が言った
「でも、心当たりないし!」
オレはムキになって言った
「まぁ、いいや…
紅ちゃん、胸大きかったって
茜が言ってた〜」
亮がそう言って手でお湯を掛けてきた
「やめろよ」
オレも掛け返した
知ってる…
さっきの紅の顔を思い出した
「オレ、あがるわ…」
思い出すと、のぼせる