逃げる彼女に甘い彼 ~my sweetheart~
シャルルとの再会、外国人の男性は表現もストレートで色んな意味で分かりやすい。

久しぶりのシャルルの男性らしい姿が、彼の歩みを自信へと導き眩い。
彼も御曹司として、社交界という厳しい世界で生きているのかもしれない。


夕食を共するため、ホテルのレストランへ。

ここはいわゆる五つ星ホテル、ドレスコードを考え、それなりに着飾りディナーへ。
エスコートしてくれるシャルルに、少し照れるけど、二人での話しは懐かしい幼少期のこと。

「メイは今付き合っている人がいるだろ?
そして、その相手のことで悩んでいるのかな?」

会話の途中で図星とも取れることをあっさり言い当てられ、ああ、彼の洞察力って昔から鋭いということを思い出した。
いつも、小さなことで悩んでいたら、話しを聞いて、解決の糸口を見つけてくれていた。

「うん。始まった恋が、ちょっとしたことで不審に変わって、どうしたらいいか分からない。
傷が浅いうちに手放す方が楽かもって…。」

「うん、手放すのは楽だね。でも、きっと次の恋でも繰り返すと思うんだ。
だから、恥をかいても本音で怒りでも、不満でも、反省でもぶつけて終わりにすれば、少なくとも次の恋で同じ間違いはしないと思わない?
人間は学習するからね。その機会をみすみす逸して、くよくよする方がかすり傷が化膿して治りが悪いと思うんだ。」

「そっか、化膿してるのかも、今も。」

「二度と会わないつもりで終わらせるなら、ブチまけた方がスッキリするんじゃない。」

なるほど。確かに。お互いに言えること。
私がウジウジして、彼に言葉を言わせないように抑えているのかも。
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