逃げる彼女に甘い彼 ~my sweetheart~
蓮さんと行ったDランドはお子様デート満載だったけど、この居酒屋は秘密基地的お店。
正直、歩き疲れた一日、ゆったりと掘りごたつに入った半個室はすっごく心地よかった。

日本酒を美味しくいただいた私はちょっぴり酔ってたのか、相当出来上がったのか。
「なんか、こういうところにくるあたり蓮さんはズルい。
なんか、本性を見た!
いい感じ過ぎる。ズルい、したたか、エロい!」


「なんだよそれ?ここ初めて来たし。」

「こんないい感じのところにいつも女の人と来てるんでしょ?
もう、本性見た。わんこの被り物被った狼さんだ〜。」

「芽衣ちゃん、大分出来上がったね!可愛いけど。お望みなら狼になっちゃうよ。」

「ウソだー。色気も何もないから、なーんもしてこないもん。
みんなそう、次は知らないぞって言ってなーんもないもん。
どうせ、お子ちゃまですよ〜だ!。」

「みんなって誰の事?」

「シャルルも、ロベルトも、み〜んな!」

「へー。その話、聞いてないんだけど。誰かな、シャルルにロベルトって。
芽衣ちゃんの今カレは誰かな?」

「シャルルはフランスの御曹司で、ロベルトはベルモアの王子様!
イケメンは口ばっかなの。今カレも私にちっとも色気感じないみたいだし…。
今はエステで女子力アップ!
イタリアンかスパニッシュが情熱的でいいかなと…目標日本脱出…。
芽衣は、アツアツの恋を探して旅発つの…。」

「へ〜、それはまた情熱的だね〜。」

そこで、私の記憶が飛んだ。どうやって帰ったんだろう。
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