逃げる彼女に甘い彼 ~my sweetheart~
このオーナーは普段は工房で仕事をしていること。
都心から三時間ほどの他県の山の中。

もしかして、芽衣はここにいるのではと直感が働いた。

調査情報による陶芸作家兼オーナー、なかなかのイケメンだ。
いくつか賞も貰っているようだし。


オレが仕事に気を取られているあいだに、二人に愛が…。
考えただけで吐き気がする。

でも、芽衣がいっしょとは限らない。

もしかしたら、前みたいにフランスに行っているかも知れないし。

お兄さんにもう一度会って、聞いた。

「一応、運転手からどこへ行ってるかは聞いた。目的は分からないが、見守ってる。
万が一のためにGPSはつけてるんだ。
一週間以内に、また迎えを頼んでいるらしい。
カフェも元に戻る予定だ。一週間待てば帰宅すると見ている。だから静観している。

だけど、君とのことは分からないと言ってたいたらしいよ。
だから言わないでくれと。


何があったかは分からないが、前にも逃げるように日本を飛び出していたよな?
君に相応しいくないのか、君が相応しくないのかは分からないが、そろそろお互いを見極めたらどうだ。切るなら、早い方がいい、お互いのために。」


「いえ、僕からは絶対にそんなことはしない。必ず、そばにいます。」
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