逃げる彼女に甘い彼 ~my sweetheart~
弟「よく言うよ。引っ掻き回してたの姉貴だからね。あれこれ誤解されて。
婚約破棄後はお兄さんにも嫌われてめちゃ怖かったし。」

姉「だから脇の甘さが原因でしょ。三十路の男がふらふらして。当時の慎兄の方がよっぽど落ち着いてたわよ。これだから末っ子は。圭志様がお怒りになるのもごもっともよ。
結婚許してくれてホント素晴らしいわ。さすが出来る男よ。懐が深い!」

弟「慎兄は不特定多数と付き合ってたから、余裕があったんだろう。
オレは一途に10年だ。そこはお兄さんは認めてくれている。」

兄「九条くんはホントいい男だからなあ、あれ基準で芽衣さんが男を見てるなら、まだまだ頑張らないと。彼女自身、ニューヨークの仕事成功させたらしいじゃないか。
新婚ボケして、仕事疎かにするなよ!」

弟「頑張ります…。浮かれないように肝に命じます。」

兄「結婚式の準備は進んでるのか?」

弟「両親達の結束が凄くて、しっかりバッチリです。」

姉「女にとって一生に一度の式よ。芽衣さんの気持ちを大事に進めなさいよ。
この時期、新婦の大半はマリッジブルーに陥るんだから。延期したいとかならないように…。」

兄「確かに。急に不安になったり、初恋思い出したりするらしいぞ。」

弟「えっ…。マリッジブルー…。初恋…。延期…。」

姉「まあ、とにかく、おめでとう。幸せになんなさいよ!」

兄「だな。おめでとう。末っ子もとうとう結婚か。」

弟「今後ともよろしくお願いします…。って事で、…俺ちょっと先帰るわ…。」
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