逃げる彼女に甘い彼 ~my sweetheart~
どんどんエレベーターが上昇していく中、26階に着いた。
ドアが開き、降りる。
「そんな顔して、分かりやすいな。
部屋の掃除してる時に、芽衣が入れてもいいなぁって時に入れてくれればいいよ。
明日もよろしくね、平野さん!

じゃ、俺も部屋帰るわ。
あっ、ちなみにおれ32階なんだわ。」


32階?えー〜。同じマンションだったの?

「ウソ!」

「ホント!ちなみにフランス滞在前から住んでた。」

「会ったことないよね。。。マンション入るときはメガネも髪も元に戻してたし。
バッチリではなくても、九条芽衣だったと思う。」

「九条芽衣が住んでるのは知っていた。お兄さんも同じマンションだろ?
ジム仲間だし。」


「ウソ…。ぜんぜん気づかなかった…。お兄ちゃんからも何も聞いたことないし。」

「ほんと、俺のこと眼中にないんだな…。これから覚悟してよ、芽衣。
じゃ、おやすみ。
寂しくなったらいつでもおいで。」

エレベーターが到着し、
驚いてる私に去り際チュっとキスをして爽やかに帰っていった。

部屋に入り、今日一日のことを思い出してドッと疲れが押し寄せた。
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