逃げる彼女に甘い彼 ~my sweetheart~
次の日。

「おはようございます。」
「おはようございます、平野さん。
今日は一緒に会議に入ってくれますか。
議事録をとって、それと後で君の考察を聞くのでそのつもりで。」

澄ました顔してそういうのだが、一体何をしたいのか。


社内の私への視線はまだ続いていて、そろそろ食堂利用しても大丈夫かと
先輩達と行ったら、いかにも女子力高めの人達から牽制された。
「あれなら、桐生課長は見向きもしないわね。少し仕事が出来るからっていって調子にのるほどではないわね。」

「スパイ疑惑があるから、地味なんじゃない。」

久美先輩が声の方へキッと睨みを効かせるとイソイソと立ち去っていった。

「あんなこと言わせて、もっと怒りなさいよ。」

「噂話なんて続きませんから。」

「ねえ、芽衣ちゃんは変わろうと思わないの?
あんな子たちより、芽衣ちゃんはかわいいんだから。」

「変わると大騒ぎですよ。」あながち間違っちゃいない。身バレしたらクビかも。
偽名は使ってるし。


午後から言われた通り会議に出た。
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