君がいればそれだけで。
初めて言われた。俺の髪って綺麗だったんだ。髪色が綺麗なのか、質が綺麗なのかは分からないけれど王女は嘘を吐くような人じゃない。でも、言葉を鵜呑みにして浮かれても良いのか。

「王女様!草むしりくらい俺たちでやりますから!」

「落ち着いて。パルには後で話しておきたい事があるの。そのためにも、今はしっかり寝て頂戴」

庭の手入れが終わった後、目を覚ましたパルさんが王女に駆け寄ってきた。酷く慌てている所を見ると、眠ってしまった事を後悔しているのかもしれない。それもそうか。パルさんの事だから自分が眠っていたから王女に草むしりをさせる羽目になったと思っているはず。慌てない訳がない。とは言え、もう終わってしまったからな。
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