この空の下、きみに永遠の「好き」を伝えよう。

十月になり制服が夏服から秋服に変わった。といっても、まだブレザーを着るには暑いのでカーディガンを羽織って登校している。

朝のバスはいつも通り混雑していて、自然と晴くんとの距離も近くなる。

前よりも幼さが抜けてカッコよくなった気がする。そういえば身長も伸びたかも。どんどん男らしくなっていく晴くん。

秋になってから心機一転だとか言って、明るかった髪色が黒に近いダークブラウンに変わった。ピアスもやめて、なんだか少し真面目な雰囲気。

前の明るい色も好きだったけど、髪色が変わってから余計に大人っぽくなった気がする。

「断然、今のほうがカッコいいよね」

「ねー! ちょっとすれてるところがまたいいー!」

バスの中の女子からの視線も、明らかに増えたような……。

出会った頃の晴くんは人を寄せつけないオーラを放っていたけど、今では表情がとても和らいだ。優しく微笑む晴くんの顔がすごく好き。

秋晴れのきれいな青空は、見ていてとても清々しい。

「今日も青いな」

「そうだね」

空を見上げてふたりで笑う。そんなささいなことが幸せだった。

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