この空の下、きみに永遠の「好き」を伝えよう。

きっと日向くんは好きな子のことを私に知られたくなかったんだ。だから私に知られて気まずかったんだよね。

日向くんに好きな人がいると知ってショックだったけど、このまま気まずいのは嫌だ。

でも、どうすればいいんだろう。

連絡先を交換したとはいえ、気軽にメッセージを送れるような関係でもないし、日向くんからメッセージがくるわけでもない。

夕方、準備を終えて学校を出た。

オレンジ色の日差しが差し込む中でスマホの画面を凝視する。

日向くんとのやり取りはクレープを食べに行ったときのたったの一度だけ。

用事もないのに送ったりできないよ……。

そう思いながら画面を見つめていると、まさに今メッセージが届いた。

しかもそれは彼からだった。

「う、ウソ……」

偶然ってすごい。今まさに考えてたから余計に。
足を止めてメッセージを開いた。

『今日なんかあった?』

「ん?」

どういう意味だろう。

『お疲れさま。なにが?』

そう返すとすぐに既読がついて返事がきた。

『帰りバスに乗ってなかったから』

気にしてくれてたんだ?

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