この空の下、きみに永遠の「好き」を伝えよう。

次の日の朝、いつもの場所に日向くんが立っていた。扉が開いてバスに乗ると小さく微笑んでくれる。

その笑顔が好き……。

日向くんに好きな人がいたとしても、この気持ちをどうにかすることはできない。私、それほど日向くんのことが好きだ……。

気づかないうちにこんなに好きになってたなんて。ツラいけど、日向くんの笑顔が見られるなら……それでいい。

「おはよう、日向くん」

「おう」

いつもと変わりのない朝、日向くんの隣にいられることが今の私の幸せ。贅沢は言わないからずっとこんな日が続けばいいのに。

「明倫の学校祭って来週?」

「そうだよ、六月にする学校って珍しいよね。三年生は進路や受験勉強で大変だから、それを考慮してらしいんだけど」

「へえ」

「土曜日に一般公開もしてるから、もしよかったら遊びにきてね」

「…………」

日向くんは少し迷うような素振りを見せたあと、小さく頷いてくれた。

きてくれるってことなのかな?

「あと、これやる」

「え……?」

ぶっきらぼうに手のひらサイズの四角い袋を差し出され、戸惑う。

「これは……?」

「ほら」

そう言い無理やり私の手に押しつけた。

< 59 / 242 >

この作品をシェア

pagetop