この空の下、きみに永遠の「好き」を伝えよう。

晴くんに手を取られ、緊張しながらホテルのロビーを抜ける。エレベーターに乗ると五階が会場だという案内があった。

「わぁ!」

ビュッフェ会場にはたくさんのスイーツが並んでいて、季節的に今はメロンやマンゴー、パイナップルを使ったスイーツが多く見られた。

「美味しそう!」

ビュッフェだからサイズが小さくて、たくさん食べられるように工夫がなされている。

「晴くん、やばいね! 私、全制覇しちゃう!」

テーブルに案内されて一旦落ち着き、身を乗り出した。そんな私を見てやっぱり晴くんは笑っていた。

「俺もがんばるよ」

「うん、ふたりで制覇しよう!」

それからワイワイ言いながらケーキを選んで、テーブルについてゆっくり食べた。どれもが甘さ控えめですごく美味しくて、胃がはちきれそうなほど。

「も、もうお腹いっぱい……。晴くんは?」

「まだまだ余裕」

そう言って生クリームたっぷりのショートケーキを頬張る晴くん。

「前から思ってたけど、晴くんって甘い物が好きなんだね」

そう言うと、晴くんは喉を詰まらせゴホッと咳き込んだ。

「だ、大丈夫?」

「う、うん……っ」

まずいこと聞いちゃったかな?

「男がスイーツ好きって、やっぱ引く?」

不安そうな弱々しい目を向けられて、私は即座に首を横に振った。

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