僕たちの距離感



「たっだいまーーーー」

「いや今週何回目だよ、真希」


ドアを開けたらソファに座っている
茶色い猫っ毛
毛玉の付いたスウェット姿


「だってこの家居心地がいいんだもん」

「家帰らなきゃそろそろ心配されるんじゃね?」

「大丈夫、今出張中だから。」

「ふーん、今回は何ヶ月なの?」

「3ヶ月」


けだるそうにしながらも私のコーヒーを入れてくれる姿はいつ見ても私の口元を緩ませる


「てかごめんね、彼女来る予定だった?」

「いや、今週は仕事忙しいみたいだし全然大丈夫」

「よかったー、じゃあゆっくりしちゃお」


一緒にソファに座って、一息つく。


ここは、わたしの秘密基地。



< 1 / 2 >

この作品をシェア

pagetop