王子系幼なじみと、溺愛婚約しました。



***


「ごめんね、詩ちゃんと話してたところ遮っちゃって」

「ううん、大丈夫」


あれから御堂くんが少し話せないかと提案してきたので、断る理由もなく屋上へ。


今、昼休みが終わるチャイムが鳴った。


5時間目参加できないけどいっか……。
どうせ授業受けても上の空だし。


「さて、どうして俺が芙結ちゃんを誘ったでしょうか」

「……はる、くんのこと?」


わたしと御堂くんの共通の人といえば、芭瑠くんか詩ちゃんしかいない。


きっと御堂くんはわたしが芭瑠くんの家を出たことを知ってるのかな。

そして、ここ最近の芭瑠くんのことも。


「せーかい。芭瑠の家から出たんだって?」

「うん……」


「そっかー。柏葉さんとも連絡とったりしてない感じ?」

「してないよ」


「そうなんだ。柏葉さんのことだから、てっきり芙結ちゃんに連絡してるのかと思ったけど。

最近の芭瑠ますますやばいからなー」

< 249 / 361 >

この作品をシェア

pagetop