極上御曹司はウブな彼女を独占愛で堕としたい

叶side

薄っすらと瞼を上げると日の光が眩しくてぎゅと目を瞑った。なんだか身体が重くてまだ眠くて、また眠りに落ちそうになってるとサラサラと衣擦れの音がして、はっと目を開けた。
「起こしたか、まだ寝てていい」
「りゅ…流星さん…」
流星さんは鏡の前でネクタイを締めているところで鏡越しに私をちらりと見て視線を戻した。
半身を起こそうとして私は裸だった事を思い出して慌ててシーツをたぐり寄せた。
昨日…そうだ私は流星さんと…。
甘い記憶を思い出して一人赤面してると、上着を着た流星さんがベッドの前に立った。
「朝一で処理しなければならない仕事があるから俺はもう行く。叶はゆっくりしていけ。服はクリーニングに出したから着替えを後で届けさせる」
「え…は、はい…」
仕事の話しをしてるみたいに端的に話す流星さんに戸惑った。
「それと今夜話がある。実家に帰らずレジデンスで待っていろ」
「え…でも、お仕事が…」
私も家政婦としての仕事がある。無断外泊してしまって紀子さん達に心配かけてるかもしれないし早く高槻家に帰らないといけない。
「実家には話を付けておく、帰る必要は無い。いいな」
有無も言わさずそれだけ言うと急いでいるのか流星さんは行ってしまった。

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