ハッピーエンド
エリーの目の前にいるのは、オビだった。ボロボロになった軍服を着ているが、間違いなくオビだ。

エリーはゆっくりとオビに近づき、優しくその頰に触れる。オビはエリーの手に優しく触れた。その目からは涙がこぼれている。

オビの温もりや涙に、エリーの目からも涙がこぼれた。何か言いたいことがあったはずなのに、何もいうことができない。二人はただ泣いた。

「オビ、どうして……?」

やっと口にできたエリーの言葉に、オビは微笑みながら言う。

「間違って死んだと伝えられてしまったんだ。みんな、驚いていたよ」

「そう……。帰ってきてくれて、ありがとう」

「ありがとう。ただいま、エリー。愛してるよ」

「私も、愛してる」

泣きながら二人は抱きしめ合い、優しいキスを交わす。その時間は、エリーがずっと求めていたものだ。嬉しくてたまらない。久しぶりにエリーは幸せを感じた。

「エリーにもう一度逢えたら、この言葉を言うって決めてたんだ」

オビはエリーを見つめ、両手を包む。

「僕と、結婚してください」

それは、エリーがずっと望んでいた言葉だ。またエリーは涙をこぼす。

「はい」

二人の胸の中に、幸せな旋律が流れた。
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