彼と彼女の甘い秘めごと
起きて少しゆっくりしたのちシャワーを浴びて、ストレッチをする。
ひとり分かふたり分のお弁当を作り、残り物で朝ご飯を済ませる。
今日はひとり分のお弁当だ。ケチャップライスを作って卵で巻いただけのオム弁にした。
時間があれば暗記科目の勉強をぶつぶつと行って、気付けば学校に行く時間。
これがわたしが明凛学院に入学してから、欠かさず行っている毎朝のルーティンである。
(…伊織、寝坊してないといいけど)
朝の7時半。通学路の大通りへ出ると、明凛学院の制服を着た生徒がちらほら見えた。
テストが近いのもあって、早く行って勉強するつもりなのだろう。わたしも一緒だ。
(今日はまず古典の範囲を終わらせよう。それから…)
「委員長、早いな」