彼と彼女の甘い秘めごと



(…ごめん、なさい)



「っ!白石さん!!

――…なんで袋拒否すんだよ!!!」



苦しさ、しびれ、目が回るようなめまい

…経験したことのなかった症状に、身体が少しずつ言うことを聞かなくなっていく。



「紗和ちゃん…。紗和ちゃんっ!!」

「っ白石、聞こえるか?まずこれで落ち着いて呼吸しよう、――…白石っ!!!」



ひなと高見くんの横に

先生が来たのは分かって



――…ガタガタガタガタッ



「っまずい、けいれんだ…!っ誰か服部先生を呼んでくれ!!!」

「紗和っ!!!」



最後に誰かに名前を呼ばれたのを

回らない頭で理解したのち、



わたしは意識を手放したのだった――…。

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