彼と彼女の甘い秘めごと



「紗和ちゃん!待ってたよ」

「こら希帆、落ち着きなさい。…紗和、伊織くん、よく来たな」



広いリビングルームに

両親と祖父母、伊織のご両親、希帆と皐月さん。

みんなフォーマルな格好をしている。…もちろんわたしや伊織も、かっちりめの私服を着てきた。



…父の声が優しいのは、もう慣れたこと。



「紗和ちゃん、体調はどうだい?」

「はい。よくなりました」

「それは良かった。……ふたり一緒ということは、また付き合い始めたのかな?」

< 316 / 340 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop