愛言葉
しかし、自動車学校を休んで舞台発表のダンスの練習をしていても、仮免のことで不安になりました。文化祭が終われば、あっという間に試験の日です。もしも落ちたらどうしよう、そう一日のどこかで考えてしまうのです。

そして、私は死にたいと思うようになりました。こんな苦しい思いをするのなら、いっそ死んだ方がいい。そう思い、死に場所や自殺方法などを探しました。

学校の近くにある川に入って死のうか、それとも睡眠導入剤を飲んで高いところから飛び降りようか、学校のトイレで首を吊って死のうか、そんなことばかり考えていました。

しかし、自動車学校を卒業してから先の未来を考えると死ぬことを躊躇ってしまいます。現在には絶望しかなかったものの、未来に目を向ければそこには希望があふれていました。

ずっと就職したかった病院に就職が決まり、多くの人と出会える場所ができました。もしかしたら、すてきな恋人や仲間に出会えるかもしれない。ずっと夢見ている海外旅行に行けるかもしれない。もしかしたら、お母さんになる日が来るのかもしれない。
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