私の推しはぬこ課長~恋は育成ゲームのようにうまくいきません!~
 須藤課長の下半身が、少しだけ引いてから押してを繰り返す。遠慮がちにちまちま動くその行為が気になって、顔を上げながらそっと振り返った。すると引き寄せられるように、須藤課長が顔を寄せてキスをする。それは模擬デートでされたキスだった。

(やっぱり、記憶が一部戻ってるんだ――)

 私の舌裏に舌先を強引に侵入させて、左右に細かく動かす。くすぐったい須藤課長の舌のせいで、腰から下がじんじんした。

「ぁっ…ンンっ」

「愛衣さんの大事なトコロ、滑りがよくなったのわかりますか?」

 須藤課長は触れるだけのキスをしてから、腰の動きをさっきよりも激しくする。無音だったそこから、ぬちゃぬちゃという卑猥な音が耳に聞こえてきた。

「充明くんのせいで感じてるだけ、なのにっ!」

「俺が責任をとって、愛衣さんをイカせます」

 どこか楽しそうに言うと、体に巻きついていた須藤課長の両手が胸を揉みしだく。

「私だって、うぅっ…充明く、んっを、感じさ…せる」

 刺激を増やそうと、太ももにぎゅっと力を入れて、挟んでいるみーたんを自分なりに締めあげた。

「くっ、愛衣さん、それは!」

「充明くん、いっぱい感じて」

 動きが鈍った須藤課長を感じさせるべく、私自身も腰を動かす。大きなみーたんが敏感な突起にぐいぐい当たるせいで、蜜壷からしとどに愛液が溢れ、物足りなさを表すように奥がヒクついたのがわかった。

(どうしようもなく、充明くんのがほしい。こんな大きいのを挿れたら、私はどうなっちゃうんだろう)

「愛衣さ…我慢できない。も、俺イク!」

 胸を揉んでいた手が腰に添えられ、一気にストロークをあげる。肌と肌がぶつかる音と卑猥な水音、そして私たちの荒い呼吸音が寝室に響き渡った。

「私もイっちゃう!」

 言葉を告げたときにはすでに絶頂していたので、須藤課長の行動が直に体に伝わってきた。

「愛衣さんっ!」

 背後からぎゅっと体を押さえつけた須藤課長は、私の首筋に顔を寄せながら、大きくぶるりと何度も痙攣する。太ももに生温かいものが流れ落ちるのがハッキリわかった。

「あ……俺、イっ……、なん、か変」

「充明くん、大丈夫ですか?」

 振り返りかけた私の頬を、須藤課長が片手を添えて動きを止める。

「愛衣さんすみません。ちょっと見られたくない、です。そのまま動かないでください」

 そう言いきった須藤課長の空いた片手が、ベッドヘッドにあるボックスティッシュから素早くティッシュを抜き取り、さっさと下半身の処理をしていく。

「充明くんのイキ顔が見たいですー!」

「絶対に見せたくない、ダメです!」
< 83 / 114 >

この作品をシェア

pagetop