極上パイロットが愛妻にご所望です
「ちょっと眠れなかったの」

「珍しいわね。なんか砂羽らしくないっていうか」

「休日だったから、寝すぎちゃって」

 桜宮さんとのことは、親友と言っても過言ではない比呂にも今は話せない。

「砂羽、彼氏見つけなよ。休日に寝てるばかりじゃ、女ざかりの時期を迎えているのにもったいないじゃない?」

「お、女ざかりって……」

 比呂はフフッと笑い、ペロッと舌を出してみせる。

「まあ、なんかおかしな言い方だけど、恋人がいないって、損しているよ。仕事も恋も楽しまなきゃ」

 今日の比呂はやたらと恋人の話をしてくる。

「比呂、もしかしていいことがあったりした?」

 うきうきとした彼女の表情からそうであると察する。

「砂羽、鋭いーっ」

 途端に比呂は真っ赤になって、恥ずかしそうに視線を泳がせる。

 いや、わかりすぎるから。

 可愛い比呂に、私も笑顔になる。

「彼とベトナム旅行の話が進んでいるの」

 最近人気のある旅行地だ。

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