雨が嫌いな雨女
翌日、男子がバスケットボールをしているのを端で見学していると、

「ねぇ」

春歌がやってきた。

「…知らなかったさぁ。
春歌が中山(なかやま)君と付き合っているなんて…」

「付き合ってないよ」

あっけらかんと春歌は言う。

「え、付き合ってないのに、昨日、あんな事」

「愛智、声が大きい」

春歌が慌てて愛智の口を塞ぐ。

「ナオの事は好きさぁ。
だけど、付き合ってもすぐに別れちゃうの繰り返しだから、もう付き合ってはないけど、身体だけの関係はあるの」

春歌の言葉に、愛智はポカーンと口を開く。
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