凪いだ青を待ってる
青葉先輩もまた、泣いていた。
でも、やっぱりきちんと前を向いていた。
「…えー…、なんだろ、やっぱり悔しいな。…南雲の顔がちらつくから余計になのかな」
「「ははっ」」
監督から一言を託された青葉先輩は、涙を流しながらも笑顔で。
時折笑いもいれながら、それにつられてみんなも笑顔になる。本当に彼らしいと心から思った。
「っ…、でも、すごくすっきりした気持ちです。やり切れたっていう想いが強い。この気持ちは、立花でバレーが出来たからこそなんだと思う」
「「……っ…」」
「1年間俺について来てくれてありがとう。途中色々あったけど、待っていてくれたみんなと一緒だったから帰ってこられたし、ここまで来ることが出来ました」
「「………」」
「何が言いたいって、…立花は誰が何と言おうと最高のチームです。お前ら、ほんと最高。またこのメンバーでバレーやろうな!」
「「「っ…はい!!」」」
――…最後には、みんな笑顔で。
仲間とともに駆け抜けた宝物のような日々に、区切りがついた――…。