イクメン作家と恋心~完全版~(12/30大幅修正済み)

えっ?私にもご指名?何で……?

「私もですか?何処に出掛けるのですか?
こんな朝早くに……」

「……行けば分かる」

意味が分からずに聞くと先生は、それだけ言うと
黙ってしまった。
何処に連れて行くつもりなのだろうか?
ただ不安になってきた。

取り合えず睦月君がお腹を空いたと言うので
バイキングに向かった。バイキングで朝食を食べた後に
私と睦月君は、先生に連れて来られた場所は、
大きな病院だった。どうしてここに?

「あの……誰か入院してる方が居るのですか?」

「あぁ、妻の父親がな。今日の朝……妻の母親から
電話があった。前から具合が悪くて
入院はしていたんだが今日は、どうしても
俺とお前に話したいことがあるらしい」

「どうして……私と?」

「……心当たりがあるとしたら報道のことだろう。
怒ってるのかもな。
俺は……あの人に嫌われてるから」

先生は、そう言うと切なそうな表情する。
嫌われてるって……どうして?
私は、聞き返そうと先生は、暗い表情になりながらも
口を開いた。

「俺達……駆け落ちなんだ。」

えっ?先生と奥さん駆け落ちだったの!?
私は、その言葉に衝撃を受けた。
すると先生は、ゆっくりとさらに語り始めた。

「妻の実家は、それなりの資産家だ。なのに
付き合った男は、まだその時は、学生で
小説家を目指していたがまだプロでも何でもない。
子供がデキたからと言っても当然許してくれる訳がない。
子供を堕ろして別れろと言われた」

「だが妻……沙織は、産むと決意をして
大学を辞めると言ってきた。俺も妻を愛していたし
堕ろすなんて考えたくもなかった。
妻の意思と子供を守るために俺達は、大学を辞めて
駆け落ち同然で結婚した。その後。
子供……睦月が産まれた。しかし心臓が弱く
病弱だった妻は、無理しての出産だった。
なのに俺は……小説家を目指しながらバイト三昧。
妻と子供を食わして行かないとならない
そう思って必死に働いた。
あの日も……俺は、バイトに出ていた」

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