俺様御曹司の専属メイドになりました

幸せな時間

夜になる頃には、熱が下がっていた。

右京くんも部屋に戻り、部屋は静まりかえっていた。

あたしはベランダの窓を開けた。

今日は夜風が気持ちいい。

「寝るか」

ベッドに入ったとき。

揺れるカーテンに人影が写っていた。

え、誰?

あたしは恐る恐る近づいた。

ベランダに立っていたのは、大好きなあいつだった。

「華を迎えに来た」

あたしは声が出なくて、その場でしゃがみこんだ。

響がいる……。

会いた過ぎて幻覚を見てるのかと思ってた。

「ほら、行くぞ」

手を差しのべてきた。

あたしは取ろうか悩んだ。

「何迷ってんだよ」

「だって…」

「素直になれよ」

あたしは……。

響の手を取った。
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